グラノーラのことを色々と調べていると、実は健康に悪いとか、ダイエット食品のイメージがあるのに太るとか、様々な意見があります。
その中には間違った意見もありますが、確かに正しいことを言っている意見もあります。なぜこのような問題が起こるのでしょうか?
グラノーラの原料であるオーツ麦が栄養豊富であることは間違いありません。主食として食べるのにも栄養価だけを見れば、白米やパンよりも優れています。ただ主に健康に悪いと言われているグラノーラは各メーカーが出しているフルーツグラノーラといった商品です。
カルビーのフルグラに代表される、これらの商品はオーツ麦から作られるオートミールに、甘味料を加えて加工して作られています。一部の人達にグラノーラが健康に悪いと言われている原因はここにあります。
では具体的に何が悪いのか、見ていきましょう。
カロリーが高い
これは良し悪しあると思うのですが、ダイエット目的の場合は確実に良くない側面になりますね。
一般的に市販されているフルーツグラノーラは砂糖などの甘味料がたくさん入っている上に、ドライフルーツの果糖、さらに油も入っているので、どうしてもカロリーが高くなってしまいます。
大手メーカーの場合、味を良くしなければ継続して売れないので仕方のない部分ではあるのですが。
グラノーラは牛乳やヨーグルトと合わせると栄養バランスが良くなるのですが、1食分の基準量50gに、牛乳200mlを合わせた場合のカロリーは350kcalほどに。
これだけ見たら割と普通なのですが、個人的に50gという量は朝食には物足りません。絶対お昼ごはん前にお腹が鳴りそう・・・。
よくグラノーラは噛みごたえがあるから、満腹中枢が刺激されて食べる量が少なくて済む、と言われてダイエットにオススメされていますが、普通に玄米ご飯にお味噌汁などを食べたほうが腹持ちは良いと思います。
ただ、手軽に作れて、短時間で食べられる点ではグラノーラは優れていますし、必要なカロリーや糖質をすぐに摂れるという意味で、朝食に向いているのは事実です。
ダイエット食品として考えるのであれば砂糖や油が添加されていない、原料のオートミールをそのまま食べた方が栄養豊富でカロリーも低くてオススメ。
砂糖の含有量が高い
これも市販のフルーツグラノーラがダイエットに不向きだと言われている理由の一つです。
カロリーが高くなるのと同じで、味を良くするために、砂糖が大量に使われています。気になった人はスーパーに売っている大手メーカーの商品の原材料を見てみましょう。原材料名は使用されている割合が多いものから順番に書かれているのですが、だいたい3番目くらいに砂糖が書かれています。
一食分に小さじ約2杯の砂糖が入っていて、10%以上が砂糖でできているそうです。一日の始まりに血糖値を急激に上げてしまっては脂肪が体に溜め込まれて肥満の元になっちゃいますよね。
とても美味しいフルーツグラノーラですが、やっぱりダイエットとして食べるのにはあまり向いてないみたい。さきほども挙げたオートミールや、オートミールにナッツやドライフルーツを混ぜたミューズリーの方がこの点でもオススメです。
熱処理によって栄養素が破壊されている
栄養素の中にはビタミンCのように、加熱によって破壊されてしまうものがあります。そのため、オーブンで焼き上げてカリカリに仕上げるグラノーラの場合、本来のオーツ麦に含まれている栄養素をあまり摂ることができないと一部では言われています。
ただ勘違いしてほしくないのは、グラノーラに栄養がないわけではありません。加熱によって破壊されない栄養素、特に食物繊維や鉄分に関しては他の食品よりも多く、手軽に摂取できます。
どうしても加熱による栄養破壊が気になる方はその他の加工品を選ぶのも手です。ただオーツ麦を生で食べることはできないので、程度の違いはあれど熱処理はされています。
ではここでオーツ麦を原料とした穀物加工品3種類の熱処理過程の違いを簡単に説明したいと思います。
オートミール
ミューズリー
グラノーラ
これを見て分かる通り、グラノーラの方が多く加熱されています。その方が食感が良くなり食べやすくなるので、味はグラノーラの方が美味しいと感じる方が多いですけどね。
また市販のグラノーラには各メーカーとも必須ビタミンなどを添加している場合が多いので、栄養は豊富だったりします。成分表をよく確認してみて下さい。
グラノーラの健康への影響まとめ
ちょっとこのページではグラノーラよりもミューズリーやオートミールを勧めるようなことも書いてしまいましたね。でも決してグラノーラが健康に悪いということはありません。
本来オーツ麦が持っている栄養素を活かしきれていなかったり、食べ過ぎるとカロリーや糖質が多いので、肥満や生活習慣病の元になったりするというだけです。
シリアル業界全体に言えることですが、各メーカーが健康食品としての側面をやや過剰にアピールして販売しているので、反対する意見が過激になってしまっているのが現実だといえるでしょう。
シリアルを食べる場合はメーカーが謳っている情報をなんとなく見るだけではいけません。きちんと成分表を見て、自分に必要な栄養素やカロリーを摂取できるか判断するようにして下さいね。